社長ブログ

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富山におけるサッカースタジアム整備のケーススタディ③

5.立地について
これまでの考察に基づき、富山における理想的なスタジアムの立地について言及します。まずは、市中心部であること、次に、昼間人口の多い複合施設の利用が可能なエリアが適しています。また、米国のスポーツ科学の研究[2]によると、MBLの平均観客動員数は、スタジアムと人口重心の距離の2乗に反比例する項に依存することが示されています(図-5)。

図-5 立地についての考察

例えば、広島の新スタジアムは、人口重心の距離が旧スタジアム(6.4km)に比べて5.4km短縮された1.0kmにあり、観客動員数が60%増加しており、これは上述の研究結果を支持する傾向を示しています。これを踏まえ、次章では富山駅前スタジアムの可能性について考察します。

6.ケーススタディ富山駅前スタジアムモデル
富山駅前にスタジアムを含む複合施設が立地可能なエリアとして、富山ゴールデンボウルや高志会館等の県の施設、及び、薬業会館がある一体地域が考えらます。この候補地は、現在のホームスタジアムである総合運動公園と比較し、富山市人口重心からの距離が4.1km短縮され、富山駅から0.4kmの距離にあります。これにより、大幅な観客数の増加が期待され、駅と近い立地条件より公共交通の利用増加も見込まれます。現在の敷地内、及び、周辺にはオフィスや商業機能が集積しており、多機能複合施設としての潜在的な需要が既に存在します。
この立地の優れた条件を活かして、スタジアムを含む駅前複合型施設を計画してみます。この候補地に現在、ホテル、コンベンションホール、飲食、オフィス、行政施設等があります。さらにレジデンス等の新たな機能を加えることも考えられます(図-8)。
この配置の最大の特徴は、道路立体利用制度を活用し、道路上にスタジアムを配置することです。これにより、敷地の有効利用が図られ、地上階には既存施設である駐車場やボーリング場等が配置されます。これにより、日常的な施設利用の利便性が向上し、サッカーの試合開催時にも関係者の駐車場確保が可能となります。


図-6 候補地の概要


図-7 総合運動公園との立地比較


図-8 施設配置平面図


図-9 富山スタジアムシティ(仮称)全景
また、老朽化した公共施設であるホテル、行政オフィス、民間オフィスビルを再開発し、そこにスタジアムを加えることで、今までに無い魅力を備えたエリアとして、新たな需要を喚起し、富山駅エリアの活性化に繋がることも期待されます。

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