社長ブログ

社長ブログ

社長ブログ

富山におけるサッカースタジアム整備のケーススタディ④

7.事業計画について

図-10 事業費の内訳(案)
本事業の総事業費は約400~500億円と見込まれています。アリーナや、大規模オフィスビル、商業施設が付加された長崎スタジアムシティが1,000億円であることを踏まえると、この見積りは概ね妥当な範囲内にあると考えられます。ここでは413億円の事業費と仮定した場合の内訳を示します(図-10)。公共整備部分はスタジアムと2階部分のペデストリアンデッキ等を公共予算で賄い、主な収益施設は民間による整備と仮定しています。この試算では、県や市の負担を100億円以下に抑えることが可能であり、整備後の収益を考慮することで、実質的負担は更に減額できると考えられます。
更には民間整備部分に関しても、民間企業はMINTO機構から最大事業費の半額まで出資を受けられる制度を活用することにより、有利な条件での事業計画が立案できます。このように、パブリックドリブン型の民間投資モデルの構築が本事業において重要となると考えられます(図-11)。


図-11 パブリックドリブン型の民間投資(案)

8.今後の展開
これからのスタジアム整備は、まちづくりに貢献することが望まれます。今回ケーススタディでは、駅前立地、潜在的な需要、既存施設のリニューアルといった、一般的な市街地再開発事業のスキームを用いて整備が進められることが可能です。これは、リニューアルされたまちづくりが事業の本質的な目的であり、その価値を高めるためにサッカー専用スタジアムが位置付けられています。本モデルは多くの課題を抱えていますが、最も実現可能性の高いモデルの一つとして、今後の展開が期待されています。

参考文献
[1] 市森友明, 西垣友貴, 山田忠史,「地域志向とエコ通勤に着目した地域企業の 社会的課題解決とワークモチベーション向上の 両立可能性に関する研究」, グローバルビジネスジャーナル, 7(1), pp44-55,2021.

[2] Namhun,Lim., Wanyong,Choi., Paul,Mark.Pedersen.(2019). Analyzing the relationship between stadium location and attendance.International Journal of Applied Sports Sciences.vol.32,No.1,70-85.

Contact

NiX JAPAN 株式会社 | NiX 管理本部 経営企画管理グループ

〒930-0857
富山県富山市奥田新町1番23号
TEL.076-464-6520 FAX.076-464-6671
info@nix-japan.co.jp