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経済同友会全国セミナー②

全国経済同友会セミナーには全国から1000名の経済人が集います。

富山経済同友会担当の第一分科会のテーマは「災害につよい国づくりを考える」です。
議長:高木頭取(北陸銀行)
パネラー:首藤先生(東北大学名誉教授)
     畠山氏(NPO法人森は海の恋人理事長)
     樫畑氏(和歌山経済同友会代表幹事 ㈱南北社長)
     中野氏(京都大学大学院工学研究科准教授)

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首藤先生は津波研究の専門家であり、津波と災害について、畠山氏は牡蠣養殖業を営んでおられ、森の栄養分が海を豊かにすることについて、樫畑氏は和歌山における津波教育について、それぞれお話をいただきました。
いずれのお話もとても良いお話でした。

一方で中野先生の主張は次の通りです。
・震災前の価値観、つまり、少子高齢化による人口減少や内需への期待薄からグローバル化へと向かっていかないといけないという考え方からは東北復興という考えは出てこない。
復興予算でもめた現政府、そして世の中は現実と思想上の矛盾があり、つまり東北にお金を出すのはもったいないと考えていることを、そろそろ認めたほうがよいのではないか。
・震災の復興が進まないのはデフレが大きな要因である。戦後デフレになったのは日本だけ。
デフレによる供給力の破壊は被災地でも起きている。デフレを脱却しないと民間は投資できない。
公共投資を行い、需要と供給のギャップを埋めることが必要。そしてグローバル化は抑制し、内需拡大を進めなければならない。
・デフレは資本主義ではあってはならない状況だが、日本は他の先進国と比較し公共投資額を減少させすぎている。対GDP比の公共投資も建設コストが高いわが国特有の事情を勘案すると、過少とすら言える。
・日本の経済政策論はデフレを起こすためのものになっている。発想の大転換が必要。
誤った経済政策の思想が復興を妨げ、日本経済全体を弱体化させている。
・大阪都構想とか道州制等の考えは非常に危険である。自治体には通貨発行権がないので、ますます緊縮財政いなりデフレを助長する。またあれだけ震災で大活躍した地方整備局なども廃止の方向で議論されている。やはりオールジャパンである必要がある。
二重行政というが、有事の時はその行政の厚みが機能するのである。道州制は最悪の議論であると考える。

以上、他の3名のパネラーとは全く視点の異なる主張であり、最初は会場の皆さんも驚いておられましたが、話が進むにつれ、うなづく人がどんどん増えてきました。
会場は、中野先生の話に期待し、もっと言え、といった雰囲気になっていきました。
質問者のある経済同友会代表幹事からは、中野先生へのエールまででる始末。
このように中野先生のある意味現政府、そして一般大衆の考えと真逆の主張が、グローバル企業、上場企業が主体の全国経済同友会でも全面的に受け入れられたのでした。

中野先生の真実の主張は、今まで政府や大手新聞社、劣悪なテレビ番組によって騙され続けてきた聴衆、経済人の考え方をも変えることができることが証明されたのでした。
聞けば日本国民、大多数が考え方を変えるということです。

その後の祝賀会では、中野先生と名刺交換される経済人が後を絶ちませんでした。
たぶん今回のセミナーで最も評価されるパネラーでしょう。
中野先生のパネラー推薦に当初難色を示していた幹部も、結局は中野先生の主張をほぼ全面的に理解されたようでした。

中野先生、ありがとうございました。
私も富山経済同友会での面目が何とか保てました・・・(一時はどうなることかと思いましたが・・)。

さて、このような状況を数百名のセミナーという場だけでなく、もっとたくさんの方にお話しできる機会が増えると、この国も変わっていくでしょう。
そして我々建設コンサルタント業界も胸を張って公共事業に携われるのです。
そのような時代がすぐそこまで来ているような気がするのは私だけでしょうか・・・。

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