いろいろと多用ですっかりブログ更新がご無沙汰になってしまいました。いつものことですが、このズボラさとは一生付き合わないといけないようです。
さて、早いものでもうお盆も過ぎまして、弊社35期10月決算期まであと2か月余りとなってしまいました。弊社の今期の決算は如何に???ですが、決算というものは企業業績を1年で区切ったものであり、以前ブログでも書きましたが、数年で交代するサラリーマン社長には大事かもしれませんが、筆者のような社長にはそれほどでもなく、それよりも長期的、大局的な観点での企業のいく末が気になってしまうところです。そういう意味で、26年度以降の我々の主要マーケットである公共事業費について分析してみます。
新聞紙上では26年度の政策的経費(これに公共事業費も含まれます)は前年度の10%減を基準に要求に入り、成長枠として3兆円が割り当てられ、30%を上限に増額が認められるとのことになっています。すなわち前年度対比最低90%、最大117%までの予算となるわけです。基本的に現在の大手新聞各社の論調を見ると、消費税導入、歳出削減を100%応援する模様となっており、当然ながら国の最大権力機関である財務省の意向を色濃く反映したものになっています。またその流れを受けるように先日発表された財団法人建設経済研究所の公共投資の見通しでは、26年度政府系建設投資(いわゆる国と地方を合わせた公共事業費)は名目で25年度に対し17%減の予測となっていました。これには前提条件があり、26年度の公共事業費の当初予算が前年度と同水準であり、24.25年度のような大型補正予算が執行されないという仮定があります。
グラフにまとめてみると下図のようになります。
25年度の21兆弱から17兆円余りとなり、昭和53年、30年前以上の水準に逆戻りします。
これだけを見ると平成19年から大体そのレベルでの推移だからそんなものかと思われますが、さらにその増減額や増減率を見たのが下のグラフであり、このグラフを見るとそのインパクトの大きさがわかってきます。
上のグラフが示すものは、26年度の公共事業費は減少額、減少率ともに過去最大となってしまうということです。ようは民主党に政権交代した時の「コンクリートから人へ」のインパクトどころではないということです。
ただあくまでこれは仮定に基づいた予測でありますので、必ずしも現実になるものではありません。しかしながら、先述した大手マスコミの最近の論調を見る限り、当たらずも遠からず的に思って間違いないでしょう(大手新聞社は世論の先取り、および誘導、そして未来の確定的予測をする側面も無きにしに非ずですので・・・・)。また建設経済研究所もある程度次年度の予算編成情報をもとに予測していることを考えればなおさらのことかもしれません。
デフレ脱却政策を強力に進めながら、道半ばで財政出勤をやめてしまう、現政府の天邪鬼さには多少あきれてしまいますが、これが現実ですから我々民間セクターの人間は受け入れるしかありません。
さて、このようなマーケットの状況に我々建設コンサルタントはどのように対峙するべきなのでしょうか。NIXはどのように対処すべきなのでしょうか。建設コンサルタントの仕事は減ってしまうのでしょうか。
続きはその2で。
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