4月1日の入社式に始まり、26年度事業方針説明会、新卒採用活動、平沢川発電所起工式、八尾メガソーラー起工式、技術士会を初めとする各種協会行事など、あっという間に2か月以上が過ぎ去ってしまいました。歳をとったせいか、最近本当に一日、一か月が短く感じます。事業状況はというと、想定通り25年度当初のような15か月予算による発注量の増加は無く、とは言っても数年前に比べたら多少多い状況といったところでしょうか。いずれにしてもこの1年は、政府系建設投資は数%減少する予測でありますので、このようなマーケットの潮目変わりの状況での企業戦略はより重要になってくると思います。
さて、日経コンストラクションの6月9日号に恒例の建設コンサルタント決算ランキングが掲載されました。予想通りコンサルタント各社は復興需要と維持管理予算の増加で売上を伸ばす結果となっています。さらには2014年度の決算の見通しも63%の企業が売上増加の見通しです。この十数年間苦しんできた建設コンサルタント業界は、ようやく反転攻勢にでることができたということで、つくづく土木は政治であると再認識であります。さらには25年度の受注においてさらに大きな伸びがある企業もあったと思われますので、2014年度の決算ランキングにおいてはさらに売上を伸ばしている企業もありそうです。
ちなみに私の拙いコメントも掲載されていました・・・。わざわざ遠方より取材にきていただいた日経コンストラクション様、ありがとうございました。
コンサルタントの決算状況を踏まえて、2点思うことがあります。1点目は伸びている企業は結局ベーシックな分野での業績を伸ばしているということです。PFIや海外事業、発注者支援、維持管理分野、新たな公共とかいろいろありますが、そのような目新しい分野は報道にあるほど伸びておらず、やはりまだまだ割合が少ないようです。公共事業予算が増えたことにより、復興事業も含め、やはり従来型の新設の公共事業の計画・設計による事業量の増加が起因しているのは間違いありません。ランキングには載っていないたとえば東北地方の地域測量設計会社などは、かなり大きく業績を伸ばしていると思われます。2点目は、伸びている企業とそうでない企業に差が出てきていることです。大手コンサルは復興需要をいち早くつかみ、事業の川上から手掛けることで、売上を伸ばしています(利益まではわかりませんが・・・)。またプロポーザルの特定率が高い企業は当然伸びています。さらには、売上には大きく寄与していないものの、一部コンサルタントは海外でのODA案件や、国内外でのコンサルタント分野以外の事業で売上を伸ばしているようです。いずれにしても各社の戦略によって業績に差が出やすい状況になってきていると思われます。1点目のマーケット状況により伸びている企業、2点目の企業戦略により伸びている企業、その両方で伸びている企業、各社それぞれであると思いますが、1点目のマーケット状況で伸びている企業と、2点目の戦略で伸びている企業ですら、次年度以降、差別化されていくのではないかと思われます。いずれにしても、以前とは異なり、このコンサルタント業界にもより高い市場原理が働き、一般企業並みに経営戦略が重要になってきたということであると考えます。ここで言う市場原理とは単に価格競争を言っているのではなく、より目指すマーケットを明確化することとか、事業セグメント毎のマーケット変化と戦略を明確化する、投資事業を戦略的にコントロールするといった対応を迫られる原理のことを考えています。
と、言うことで、弊社のランキングはどうだったのでしょうか。今回はコンサルタント部門のランキングでは114位ということでした。この順位をどのように評価するかですが、5年前くらいから150位台から始まって徐々に順位を上げてきたこと、売上はコンサルタント部門では28.4%増、全体で13.8%増ということで、全体として見ても高い増加率であることを考えると、そこそこ頑張っているのではないかと思っています。来年のランキング発表に備え(笑)、次期決算に向けてさらに努力しなければと考えています。一年後どのような形で掲載されるのでしょうか。まずはしっかりと26年度事業計画の遂行に邁進したいと思います。
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