関越自動車道及び一級河川葛川を跨ぐ「坂戸入西大橋」を対象に、高速道路交差部の上部構造の形状調査及び耐震補強設計に従事しました。
本業務では最新技術による高精度な形状調査を実施し品質向上に努めました。また、調査・補強対策を工夫したことにより、耐震補強工事に伴う社会的な影響を抑えることができました。さらに、自主的にBIM/CIM導入を行い、複雑な構造の可視化を図りました。その結果、発注者から高評価を得て、令和4年度の埼玉県業務評定最高点である90点を獲得でき、部局長表彰を受賞することができました。
これらが設計工程上大きな支障となり、発注者の悩みとなっていました。
これらの制約条件を回避できる補強方法の提案が求められていました。
受発注者間の合意形成には資料作成や説明方法における工夫が必要でした。
当初の高所作業車による調査の代わりに、高速道路の敷地内で作業しない『3次元測量』を提案しました。規制を伴わないため、事前協議はメール等の調整で了承を得ました。一方、施工業者と竣工当時の資料を調査し修正版の竣工図の存在が確認されたため、同資料を借用し、3次元測量結果の精度を検証することができました。
制約条件が厳しい橋脚の補強を無くすため、より施工自由度の高い橋脚に制震ダンパーを設置し、地震時慣性力の分散化を提案しました。その結果、大規模地震時における橋全体の揺れ方を変更させ「橋梁全体系を配慮した耐震補強」を実現できました。また上水道管の切り回し及び高速道路の交通規制を回避でき、社会的な影響を抑えることができました
社内では当時過去に事例の無い『LOD400のBIM/CIMモデル』を作成し『3次元測量』成果に統合しました。箱桁内や橋座上の新旧部材の位置関係を施工前に視覚的に認識させ、バーチャル空間で設計思想の可視化を実現。スムーズな合意形成に寄与しました。
当初の高所作業車による調査の代わりに、高速道路の敷地内で作業しない『3次元測量』を提案しました。規制を伴わないため、事前協議はメール等の調整で了承を得ました。一方、施工業者と竣工当時の資料を調査し修正版の竣工図の存在が確認されたため、同資料を借用し、3次元測量結果の精度を検証することができました。
平成4年生まれ、中国河南省出身。平成22年に来日、法政大学卒。橋梁設計を従事して7年。これまでに国交省、NEXCO、地方自治体等の業務で橋梁の新設設計や耐震補強設計に携わった。近年で橋梁設計におけるBIM/CIMの活用に注力し、建設業におけるDX推進による効率アップを目指している。