令和4年度に当社が実施しました東京都水道局の業務において、優良工事等の表彰を受賞しました。7月28日に東京都議会議事堂で開催されました表彰式に関係者が出席しました。

■業務概要
・業務名：清平橋水管橋（上・下）耐震診断調査委託
・履行期間：2022年9月13日～2023年3月10日
・管理技術者：構造技術本部 構造部 構造橋梁グループ 担当課長　丸山 貴弘
・担当技術者：構造技術本部 構造部 構造橋梁グループ 主任　　　横田 真育
・本業務は、東京都水道局が管理する清平橋水管橋（上・下）について耐震診断を実施し、今後必要となる補強工法の提案等を行ったものである。
　橋長４７．３ｍの単径間単純支持パイプビームと橋長４５．５ｍの３径間単純支持パイプビームが対象施設であり、上部工・下部工は静的解析により診断を実施した。
　診断に供する情報を取得するため、材料試験、現地計測、目視調査等を実施した。竣工図から判断できる情報に乏しい箇所は、現地での寸法計測等を基に、詳細な復元図面を作成するとともに、正確な死荷重強度を算定した。
　当該地盤は液状化するⅢ種地盤であるため、橋台基礎においてもレベル２地震時の検討を行った。清平橋（上）水管橋の橋台は、フーチングの曲げに対する対策が必要となったため、竪壁のＲＣ増厚による補強を提案した。清平橋（下）水管橋の橋台は、既設の杭が耐震性に乏しいＨ形鋼杭と想定されたため、増杭による補強を提案した。また、既設ドレッサー形伸縮管の取替の他、落橋防止構造、横変位拘束構造といった必要な落橋防止システムについても比較検討を行い、補強工法の提案を行った。
　本橋は都市部における水管橋であり、併設の道路橋や民家、護岸、埋設管や立坑等の地下埋設物等が輻輳しているなかで、耐震補強方法の提案を行う必要があった。
　このため、360度カメラやAutoCAD3Dモデリングによる3次元表示を活用し、発注者と業務序盤から課題の共有を行うことで、円滑な業務遂行を図ることができた。